Kバレエのパリの炎を観て

Kバレエカンパニーの『パリの炎』を観に行ってきた。

前回観たのはカルメンの初演の頃だから、もう12年ぶりくらいになる。

私は映画でも舞台でも、よっぽどタイミングが合わない限り観に行かないタイプなので、これもまあ平常運転といったところ。

パリの炎も観に行く予定では、なかったけど、ポカっとスケジュールが空いて、なんとS席中央寄りの前から27番目をゲットできた。

もう初日が始まってから、無理だと思ってたけど「チケットぴあ」「ローチケ」「TBSチケット」「Bunkamuraチケット」と徘徊して「Bunkamuraチケット」で取れたの。

ファンクラブに入らない主義だから、昔に先行販売とか狙ったけど抽選だと1番後ろの席だったりするからいまいち良し悪しがあるけど、意外にも結構ギリギリに、良い席残ってることあるものなのね。

バレエってスタイルありきよね

久々に観に行ったバレエ公演。

まず感じたのは、今回主役の「フィリップ」を演じた「ドミトリー・スミレフスキー」さんのスタイルの良さ!

ルッキズムと言われようが、もうバレエにおけるスタイルの大事さを感じたわ。

手足の長さとスラッとしたシルエットが異次元だからこそ、物語に引き込まれるってものあるのよねきっと。
Kバレエのダンサーは、もちろん皆さんスタイルの良い方ばかりですけどね。

改めて「バレエはスタイルありきの芸術なんだな」と実感させられたわ。

グランドバレエの再演出と振り付け

今回は、かつてプリンシパルだった宮尾さんが演出を手がけているのだけれど、これが本当に見事だった。

グランドバレエの演出と振り付けは、想像以上に大変だと思う。
でも、本当に見事な作品に仕上げていたわ。

彼は、もともと振り付けの才能がある方で、バレエジェンツなどの活動もされていたし、油絵が得意だったり、ドラマやミュージカルにも出演されていたりと、多彩な経験を積んでこられた人。

だからこそ客観性と俯瞰の視点があって、総合演出という立場にとても向いているのだと思う。

一度カンパニーを離れた時期があったからこそ、外で得たものをしっかり今に活かせているのが素晴らしい。
そしてそういう才能を見極めて活かす熊川さんの手腕も、やっぱり本物だと思う。

今回は、グランドバレエをいちから再演出したということで、日本人にとって非常に観やすい構成になっていた。

本場とは異なる部分やオリジナルの要素も加えられていたけれど、それによってストーリー性がより深まり、興味をそそる仕上がりになっていたと思う。

振り付けの細部にもセンスの良さが光っていて、スピード感やキャラクター性の表現も見事。
日本でこれほどクオリティが高く、エネルギッシュなバレエが観られるというのは、本当にすごいことだと思う。

そしてKバレエといえば衣装。

これも、いちから作り上げているだけあって、デザインや素材へのこだわりが半端なく、豪華さとセンスが両立した見応えのある仕上がりになっているわ。

見所はバスクの踊り

『パリの炎』といえば「バスクの踊り」!

バスク地方の民族舞踊をバレエに取り入れた場面なのだけれど、バレエにおける民族舞踊はどれも粋で素敵に仕上がるから本当に不思議。

今回は、この場面に熊川さんが登場するということで盛り上がっていたものの、残念ながら私が観た日は出演されていなかった。

それでも『パリの炎』としては十分に見応えのある公演で、満足のいく内容だった。

キャラクターダンスは、バレエの必須項目だけど、日本ではそれほど熱心に教えてもらえない。
教えられる人がいないから仕方ない。

ただ、ここでKバレエの個性が光のよね。
バスクの踊りを魂が揺さぶられるように、生き生きと表現していて本当にカッコよかったわ。

Kバレエのダンサーは、一人ひとりのキャラクターがしっかり立っているところが好きだし、それにみんな強い!
エレガントでありながら、欧米人に劣らない意志の強さがしっかり伝わってくる感じが好き。

KバレエのYoutubeでリハーサルのライブ配信がアーカイブであって、意外にリハも楽しくて何回も見てしまう。

私も、バスクの踊りやりたいな〜